庭や駐車場、玄関アプローチなど、砂利の上を歩くと心地いい音が鳴ります。これらはデザインの他に防犯性も兼ね備えているのですが、別の視点からも見てみたいと思います。
来客や家族の帰りを知らせるという点について、今一度見直したいと思います。
昨今、様々な点で日本の文化が失われつつあると嘆かれていますが、人の来訪を知らせる砂利の音もその一つではないでしょうか。ほんの少し前の家には当たり前のように砂利が敷かれていました。
お昼の過ぎの、まだ小さな子供たちの元気な音。夕方の少し疲れた音、遊びに訪れた友人たちの賑わった音。雨が降った日、カラッと晴れた日、人柄によっても音は変わります。
風鈴や虫の音、日本には古くから自然の中にある音を楽しむ文化が存在してきました。
今の子供たちの世代に文化や感性を残していくとともに、最新の情報や物が溢れている時代ですが、昔ながらの音を感じる場所が身近にあるというのも素敵ではないでしょうか。
きっと季節、天候、そして気分や雰囲気をのせて待ち人の到来を知らせてくれますよ。